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猫背から生首まで
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アーバンギャルドの「前衛都市学園スクールカーストツアー」の名古屋公演に行ってきた。

チケットを買った8月のツアーの時は新栄のアポロシアターで、後ろじゃ殆ど何も見えない、ぎゅうぎゅう詰めの会場だったけど、今日は3月の鬱まつり以来の名古屋クアトロ。
平日だからか後ろの方はかなり余裕があって、私と娘がいた上手側のカウンターからはサポートのリウさん以外は全員よく見えた。
娘も休憩を何度か挟みながらライブを楽しんでいたようだ。

思えば初めて娘がアーバンのライブを観てから3年半が経った。
保育園に通っていた娘はもう小3だ。
今日着ていた赤い水玉のワンピースは私のお下がりで、体も随分大きくなった。
でも大人に比べるとまだ小さいために人が沢山いる場所ではステージ上が見えないことの方が多い。
身長152cmの私ですら厳しいこともあるのだから、それは当たり前だろう。


娘には今回のライブに行く前にこう伝えてあった。
「来年からはアーバンのライブに行くのはちょっとお休みする。娘が中学生になったらまた一緒に行こう」
それを聞いて娘は目に涙を浮かべ、
「アーバンのライブに行きたい!」
と訴えてくれたけど、私自身思うところが沢山あって、来年以降のライブはちょっと控えようかなと考えていたのだった。

それは元メンバーY氏のことが原因といえばそうでもあるんだけど、それに伴って出てきた不要な情報と叩きによって疲れてしまったからという方が正しい。
同じ音楽を聴いてそれを楽しんでいる者同士仲良くやれたらそれでいいのに、仲良くは出来なくとも互いに干渉せずそれぞれに楽しめたらいいのに、全員が全員そうではなかったのだということに気付いてしまって、人間不信と言えば言い過ぎだけど、なんかもうとりあえず疲れた。
音楽だけ、ライブだけを楽しめばいいのに、アーバンギャルドというバンドの持つ性質のせいかなかなかそうはいかないようで、でも私は日々平穏に、ストレスを何も感じずに生活をしたい。
それならばライブからは離れるのが一番良いのでは、という結果である。
私には他にも好きな音楽が沢山あって、それらに興味を持っていかれている部分もある。
4年も同じバンドを追いかけていれば必ずどこかでそういうことは起こるだろうとは予想していた。
だから今回のことはただのきっかけに過ぎなくて、遅かれ早かれこうなることは自分でも何となく分かっていたんだ。


天馬さんにTwitterをフォローされたのは4年と少し前、まだTwitterを始めたばかりの頃だった。
当時の天馬さんはフォローの数とフォロワーの数がほぼ同じで、私のアカウントは多分当時プロフィールに書いてあった「メンヘラ」という単語から辿り着いたのではないかと思う。
とりあえずリフォローはしてみたものの、当時他のバンド(主にART-SCHOOLなどのロキノン系)のライブにばかり行っていたせいであんまり興味は持たなかった。
時折流れてくるツイートも流し読みしていたし、当時はTSUTAYAにも音源が置いてなかったので、YouTube以外にどういうバンドなのかを知る方法がなかった。
しかもYouTubeでアーバンのPVを初めて見たのは「少女は二度死ぬ」「少女都市計画」を買った後である。
それくらいその時はどうでもよかった。

2009年の年末、自分へのお年玉だ!とAmazonでCDを10枚くらい注文した。
その中に「少女は二度死ぬ」と「少女都市計画」があった。
とりあえずフォローされてるし聴いてやるか!くらいの気持ちだった。
聴く前に歌詞カードを開いてメンバーの顔を初めて見た時は、正直微妙だな…と思った。
ぱっと見華が無いバンド、という印象だった。
それでも買ったからには聴いてみよう、そう思ったのが忘れもしない2010年1月1日のことである。
そこから私の人生は大きく変わってしまった。


初めて行ったライブは2010年2月の大阪、難波ロケッツでの東京ゲリラのイベント。
その頃にはもう毎日アーバンしか聴いてなくて、絶対ライブに行きたい!と思っていた。
当時はライブを観るために遠征なんてしたことがなくて、初めての遠征もアーバンだったんだ。
ライブ前に物販でフラッグを買い、ドキドキしながらアーバンの出番を待った。
でもこのイベント、8組くらいのバンドが出る超長丁場で、アーバンが始まるまでに6時間くらいかかった。
しかも他のバンドを全く知らず、白塗りだし変なバンドばっかだしファンは怖いし早く帰りたいとさえ思っていた。

当時観たバンドの中に鍵山さんがいたことは最近知った。
しかも2バンド掛け持ちしていた。
あんまり他のバンドのことは印象に残らなくて(ストロベリーソングオーケストラとサンドイッチで120分?は強烈だったので結構覚えてる)、早く早くと待ち遠しかった。
アーバンを初めて観たライブは、最前で天馬さんの真ん前だった。
今でもどんな靴を履いていたか鮮明に思い出せる距離。
よこたんは茶髪だったし天馬さんは黒髪だった。

そこで聴いた「オペラ・オペラシオネル」が本当に格好良くて、私は今でも一番好きな曲を聞かれたらこれを挙げる。
「明日こそホームから飛べるんだ」という歌詞に何度救われたかわからない。
あの頃は今よりもずっとメンタルがヘラっていて、一日に一回は「死にたい」と思っていた。
その中に突如としてぶち込まれた「明日こそホームから飛べるんだ」という歌詞は、別に飛ぶのは今じゃなくていいんだ、明日でもいいんだ、という気にさせてくれた。
この曲が無ければ今この世にいなかったかも知れない。
というのは言い過ぎだけど、それくらい思い入れが強い曲だった。


それから何度かアーバンのライブに足を運び、家や車で一緒に聴いていた娘もライブに行きたいとせがむようになった。
でもまだ娘はその頃「未就学児」で、ライブハウスには連れて行けなかった。
娘が初めて行ったライブは「傷だらけのマリア」のインストアライブ。
大阪のタワーレコードNU茶屋町店だった。
娘に水玉のワンピースを着せ、音楽が聴けるようにヘッドフォンとiPod shuffleを持たせた。
その日の娘の写真を見ると本当に小さい。
幼児!って感じがする。
そんな娘を連れて行ったライブではなんと握手会があった。
CDを1枚買えば全員と握手が出来たので、自分と娘の分を2枚買った。
瀬々さんは小さい娘のためにわざわざしゃがんで握手をしてくれて、それ以来娘はずっと瀬々さんのファンである。
天馬さんには「君もアーバンギャルドを聴くのか!?」と聞かれてちょっとびっくりして怯んでいたのを覚えている。
よこたんに書いた手紙をちゃんと渡せたと喜ぶ娘の顔はとても嬉しそうだった。

それから私は足繁くアーバンのライブに通い、娘も小学生になりライブハウスデビューを果たし、昨年は全国ツアーを全通した。
今年もアーバンのライブに沢山行った。
来年も沢山行くだろうなと今年のはじめには思っていた。
だけど人は変わるしバンドも変わる。
先に述べたように私はアーバンのライブと距離を置くことを決めていたから、今日がお休み前の最後のライブだった。


チケットをなぜか4枚買ってしまっていたため、マリナとたんぱく質ちゃんを誘った。
2人ともアーバンは初期の頃から知っているけれど、ライブは久々だった(マリナは10月の筋少との対バンが久々だった)。
誘ってがっかりされたらどうしようという思いもあったけど、蓋を開けてみれば本当に良いライブで、セトリも物凄く豪華、私の好きな曲ばかりだし新曲まで!
サポートを加えた新しいバンド編成は物凄くかっこよくて、今まで見てきたアーバンのライブの中でトップ3に入るほどのインパクトだったと思う。
サポートが入るだけでこんなにも変わるなんて思ってもみなかった。
もちろん良い方向に変わってくれて、サポートのお2人は本当にすごい。
特にバンドバージョンの「都市は優しい」が凄く良かった。
音源が欲しい。
あと私が一番好きな「オペラ・オペラシオネル」をアンコールで聴けたのが嬉しかった。

絶対泣くだろうなと思ったけど、結局泣けなかった。
私はもう4年前の私とは違うし、それなりに色々な経験を積んで少しだけ大人になった。
泣いてばかりいた私は、幸か不幸か本当にたまにしか泣けなくなってしまった。
それでも「明日こそホームから飛べるんだ」という歌詞は今でも私の心を強くしてくれる。
この言葉があるからこそ明日も生きられるんだ。
いざとなったらホームから飛べばいい、今はまだその時ではない。

ライブの後、会いたかった友達に沢山会うことが出来た。
友達がほとんどいなかった私は、アーバンのライブを通じて本当に沢山友達が出来た。
ライブに行けば誰かに会えたし、話をしてくれる人が誰かしらいた。
それこそスクールカースト最下層だった頃には考えられなかったことである。
アーバンギャルドというバンドは私に人との出会いの場を与えてくれて、人と人を繋げてくれた。
そこから新しい作品も生まれた。

思えば4年間というのは、私が結婚していたのと同じ期間である。
結婚していた頃はとても長く感じた4年間だったけど、アーバンを追いかけていたこの4年間は本当にあっという間だった。
これからも音源が出ればCDを買うし、情報は常に追いかけて行くと思う。
少し近付き過ぎてしまったから、それを調整するだけ。
だから娘が中学生になるまでバンドを続けていてほしい。
久々にライブを観て「うわー!アーバンめっちゃかっこよくなったなー!」って思わせてほしい。
次のライブがいつになるかわからないけど、それに期待している。


さよなら私の青春。
さよなら、アーバンギャルド。

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原発牛乳
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女性
誕生日:
1984/09/21
職業:
おかあさん
趣味:
おひるね
自己紹介:
かわいい女の子の写真を撮ったり行き過ぎた妄想を小説にしたりしています。
名前はアレだけど別にこわい人じゃないです。
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